失われ、長く謎に包まれていた文書群の全貌が現れる
死海文書 Ⅸ 儀礼文書
全12冊 第2回配本
上村 静 訳
8月30日刊行 ISBN978-4-906791-83-5 C1014
A5判・上製 248頁 本体4000円
儀礼文書=神と死者に語りかける場、儀礼の空間での唱え言。生と死の境で、祈りと
祝福と呪いの声がたちのぼる。
死海のほとりの洞窟から、聖書を照らす新たな光が放たれた。
文書発見から今日に至るまでの校訂・編集・解読作業を踏まえた、原語ヘブライ語
・アラム語/ギリシア語からの翻訳。
傍注(見開き、左隅)では、欠損箇所復元の根拠、旧約・新約聖書との関連、
本文の背景にある歴史的な事柄などに触れる。また、死海文書に特有の語彙
や考え方などについて解説する。
目次
祝福の言葉
ベラホート
日ごとの祈り
光体の言葉
祭日の祈り
典礼文書
安息日供犠の歌
結婚儀礼
浄化儀礼
訳者紹介
上村 静(うえむら・しずか)
1966年生まれ. 専攻, ユダヤ学, 聖書学, 宗教学. 94-98年, ヘブライ大学に留学. 2000年, 東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野満期退学. 2005年Ph.D.取得(ヘブライ大学. 現在, 尚絅学院大学教授.
著書, 『宗教の倒錯──ユダヤ教・イエス・キリスト教』(岩波書店,2008), 『旧約聖書と新約聖書──「聖書」とはなにか』, 『キリスト教の自己批判──明日の福音のために』, 『国家の論理といのちの倫理──現代社会の共同幻想と聖書の読み直し』編著(新教出版社, 2011,13, 14), Land or Earth? A Terminological Study of Hebrew ’eretz and Aramaic ’ara‘ in the Graeco-Roman Period, (Library of Second Temple Studies 84; London-New York: T&T Clark, 2012). 訳書, P. シェーファー『タルムードの中のイエス』(共訳, 岩波書店, 2010), E. シューラー『イエス・キリスト時代のユダヤ民族史IV』(共訳, 教文館, 2015).