奇っ怪な事件の背後に潜むものとは.
なぜ悲劇は起こり続けるのか
共生への道なき道を開く
鈴木文治
2019年9月25日刊行 四六判・並製 256頁
本体2300円 ISBN978-4-906791-91-0 C0012
言葉を失う出来事は、なぜ繰り返し起こるのだろう。動機なき大量殺人、他なるもののいわれなき差別と排除……今日まで築いてきた(と思われる)理想とモラルは、その根から崩れ去ってしまうのか。
教育者としてキリスト者として、障がい者・社会的弱者と共に生き、その実践からユニークな工夫と指針を生み出してきた著者が、今あらためて強く訴える。他者を生かそうとすること、ここに人間性は根ざしているのではないのか。
あらゆる傷を負った人びとを包もうとしたホームレスの母、藤原繁子牧師、この人を見よ。
目次
序 章 共生社会に向けて
第一章 なぜ悲劇は起き続けるのか
──この時代の差別と排除
第二章 キリスト教会と障がい、そして共生
第三章 「地の果て伝道」から「人の果て伝道」へ
──福音宣教と社会福祉の相克
第五章 インクルージョンとは何か
第六章 ホームレスの母
──インクルーシブ教会(共生の教会)への歩み
著者紹介
鈴木文治(すずき・ふみはる)
1948年長野県生まれ. 中央大学法学部法律学科, 立教大学文学部キリスト教学科卒業. 川崎市立中学校, 神奈川県教育委員会, 県立盲学校長, 県立養護学長,
田園調布学園大学教授を経て, 現在日本キリスト教団桜本教会牧師. 著書に, 著書に, 『ホームレス障害者』『閉め出さない学校』(日本評論社),『学校は変わる』(青木書店), 『インクルージョンをめざす教育』『排除する学校』(明石書店), 『インクルーシブ神学への道』(新教出版社), 『障害を抱きしめて』(ぷねうま舎)などがある.