巌流七十八歳、武蔵二十九歳──決戦の真相
真説 巌流島
浅野史拡
2020年9月25日刊行 四六判・並製 356頁
本体2000円 SBN978-4-910154-09-1 C0093
巌流七十八歳、武蔵二十九歳、ほぼ半世紀を隔てる世代差、そして武蔵の側に複数の門弟……世に名高い巌流島の決闘とは、どんな戦いだったのか。
多くは残されていない史料を踏まえて、雄大なスケールで再現された、中世末期の武芸者、巌流の生涯。ひたすら強き者を求めてこれを倒すこと、この念に懸けた歩みの跡には、一道・一芸に賭けた者のみが知る異次元の道が開かれ、そこにはやがて一陣の風が舞い……。
武道を知る作家のリアルな殺陣のすごみが、中世的なるものとは何かを伝える、渾身の書き下ろし・剣士伝。
目次
俺は、巌流
第一部 剣士、出現
第一章 武芸者
第二章 刀を帯びる
第二部 西か東か
第三章 木綿の直垂
第四章 明智光秀とヒロ
第三部 修行と愛憎
第五章 用心棒
第六章 戦場にて
第七章 水より濃い
第八章 丸目長恵
第四部 巌流島
第九章 宮本武蔵
第十章 真説 巌流島
著者紹介
浅野史拡(あさの・ふみひろ)
1980年, 島根県出雲市生まれ. 2009年, 東北学院大学大学院文学研究科博士前期課程終了(日本中世史専攻). 共著に, 『『甲陽軍鑑』の悲劇──闇に葬られた信玄の兵書』(ぷねうま舎, 2016)がある.