心にもう一つのポケットを!
──いま、あきらめないことこそ
未来哲学
創刊号 特集・未来哲学とは何か 年2回刊
編集委員
末木文美士・山内志朗・中島隆博
2020年11月25日刊行 A5判・並製 220頁
本体1500円 ISBN978-4-910154-11-4 C0010
■ 思想の冬の時代に、あえて船出する思想誌です。希望を語ろうとするのではありません。そのこと自体が主題となるほどに困難であるからこその挑戦──手がかりは、非西欧の思想圏への、あらためての着目です。イスラーム、東アジア、ロシアその他の地域の見えなくされた可能性を掘り起こし、思想の風景を描き直すカギを探します。
■ 希望とは何か、終末とは何か。一つの大きなサイクルが巡り終えたかのような、薄暮に閉ざされた時節を超えるために。
目次
特集・未来哲学とは何か
前近代・ポストモダン・超近代、あらためて一つの時代区分ではない、思想の、生き方の「近代」を問う。
創刊の言葉 〈哲学〉は〈未来〉に船出できるか? 末木文美士
特集 未来哲学とは何か
1 通底する存在と情念──中世から未来を問うために 山内志朗
2 未来哲学としての東洋哲学 永井 晋
3 来者を思う──哲学の希望 中島隆博
対話 時間軸上の希望とフロンティア──世界哲学と未来哲学
中島隆博・納富信留
コラム 太古の化石林、未来の生態系 辻誠一郎
『バビロン天文日誌』と未来予知学 三津間康幸
二〇世紀の天動説──ロシア宇宙主義のヴィジョン 細川瑠璃
論考 仏教認識論の射程──未来原因説と逆向き因果 護山真也
存在と本質──中世的なるもの 小村優太
AI・仏性・倫理 師 茂樹
モノたちが互いに区別されて存在している世界 法貴 遊
──アシュアリー学派の行為論と偶因論──
革命・国家・悪──田辺元の実践哲学 田島樹里奈
書評と対話 思想史を書く枠組みをめぐって 葛兆光+末木文美士